ストーリーを意識した戦略策定が、データ活用を成功に導く


INTERVIEW

ビジネスコンサルタント

岡永 卓矢

新卒入社した大手総合電気メーカーにて、半導体設計や技術営業、商品企画、BtoBマーケティングなど幅広い業務を担当。その後は大手戦略コンサルティングファームを経て、インキュデータにジョイン。現在はソリューション本部ビジネスコンサルティング部のリードとして、データ活用に取り組む企業の戦略策定に携わる。

コンサルタントとして成長するために

新卒入社した大手総合電気メーカーでは、二年間エンジニアとして半導体の設計を担当。その後に異動した部署では、技術営業や商品企画、BtoBマーケティングに三年間携わりました。そこから大手戦略コンサルティングファームへ転職したのは、事業の中枢を担う業務に触れたことをきっかけに、もともと抱いていた起業に対する憧れの気持ちが再燃したためです。さまざまな企業や業界のビジネスやマーケティングについて、もっと知りたいと考えました。しかし、実際に働いてみると、インダストリーカットゆえに携われる業界が限定的で、自分が知見を持つ業界しか任せてもらえませんでした。もちろん、コンサルタントのスキルを磨くことはできましたが、本来の転職目的を果たせず、もどかしさを感じていたことも確かです。

インキュデータと出会ったのは、そんな思いを抱いていた頃でした。プロパー社員として活躍しているメンバーから誘いを受け、興味をひかれてジョインを決めました。入社の決め手は、裁量権が大きいことや、幅広い業界を担当できることです。大手戦略コンサルティングファームでは、長年経験を積んだ社員しか関わる事ができないような領域でも、インキュデータであれば任せてもらえると聞き、ここならコンサルタントとして成長できるに違いないと感じました。

データ活用には戦略が欠かせない

現在所属するビジネスコンサルティング部のミッションは、データ活用戦略を策定し、DXを成功に導くことです。現在、データ活用に乗り出したものの、知見やリソース不足が原因で、DXが進まない企業が非常に多い状況にあります。また、データ基盤やツールを導入したにも関わらず、活用できていないケースも散見されますが、こうした失敗を防ぐためには戦略が欠かせません。そこで私たちは「どのような目的でデータを活用するのか」といった戦略や実行計画の策定を支援しています。具体的には、お客さまのビジネス課題を洗い出した上で提案書を作成し、先方の経営層に対してプレゼンを実施。デリバリーのフェーズでは、プロジェクトチームのリーダーとしてフロントに立ち、お客さまに向けた説明・折衝を行います。

プロジェクトを進行する上で私がこだわっているのは、ストーリーテリングです。戦略や計画を定めても、実行に移されなければ絵に描いた餅で終わってしまいます。しかし、答えや理論だけを提示しても、人はなかなか動いてくれません。私は人を動かす、心を動かすためには、感動が必要だと考えています。その感動を生み出すのがストーリーです。つまり、私たちの提案をお客さまに受け入れてもらうには「なぜその戦略が導きだされたのか」という説明をロジカルに組み立てなければいけません。ストーリーテリングにこだわるのはそのためです。また、提案をまとめたり、施策を実行したりする際には、インキュデータの岡永としてではなく、お客さまの会社のメンバーになったつもりで物事を考えています。お客さまに寄り添うだけでなく、相手の立場に立つことが大切です。

難航していたプロジェクトを短期間で成功に導く

最も印象的だった仕事は、大手食品メーカのプロジェクトです。LTV(顧客生涯価値)向上を目的に、お客さまだけでデータ活用を進める予定でしたが、始動から一年経っても何をすべきか暗中模索の状態。そうした中で、データ活用の戦略策定からCDP構築、施策の実行まで行える点をご評価いただき、インキュデータに支援の依頼がありました。

もともとお客さまが注力されていたのは、データ基盤として使用するツールの検討でした。しかし、我々はまず「LTV向上のためには、エンドユーザーにどのような体験を提供すべきか」を整理しました。目指すべきゴールを定めずにデータ活用について議論しても、目標達成ができないと感じたからです。そうした取り組みを進める中で「おいしいを伝える」というキーワードが決定。それを目的に、現状どのような問題があるのか、マーケティング領域で何ができるのかなど、課題の洗い出しや戦略策定といった具体的な作業が始まりました。

当初は、どのような取り組みがベストか部署間で対立することもあったそうですが、目指すべき姿が明確になったことで、部署間の連携もスムーズに。具体的なデータ活用施策もまとまり、経営層からの承認も得られ、支援の開始からたった三ヵ月で施策の実行フェーズへと移ることができました。効率的にプロジェクトを進められた要因は、資料作成に手間をかけるよりも、お客さまとのディスカッションに多くの時間を割いたことだと思います。お客さまからは「こんなに早く話がまとまって驚いた」と感謝され、私自身も大きなやりがいを感じました。

担当領域が広いからこそ、やりがいがある

前職で働いていたときに比べて、コンサルタントとして大きく成長したと実感しています。インキュデータではPMOだけでなく、お客さまの事業、そのコアに関わる提案やデリバリーを行う案件がほとんどです。大手戦略コンサルティングファームでは、数年働かないと携われないような仕事を任せてもらえるので、レベルアップの機会がとにかく豊富にあると実感しています。また、私のいる部署では社歴に関係なく、確実にアウトプットしていれば適切に評価してもらえるので、それも仕事のやりがいにつながっています。

インキュデータはまだ創業四年目入ったばかりですが「自分達の会社をどうしていくか」という、会社づくりの部分にも関われる魅力があります。意欲さえあれば、コンサルティングだけでなく、新しいサービスの開発にも取り組めるなど、チャレンジを後押ししてくれる環境です。こうしたベンチャー企業らしい風土もある一方で、親会社同様に、福利厚生面は安定しています。ベンチャーと大手、両方の強みがあるのは嬉しいポイントです。

ビジネスコンサルティング部は、部長とリードの私が三十代で、ほかのメンバーは全員二十代というフレッシュなチームです。ただ、コンサルティングファーム出身のメンバーが多く、ロジカルに物事を考えられるスキルを持ったメンバーばかり。上司から部下に対しても上から目線の物言いをすることはなく、お互いを尊重してディスカッションする文化があり、とても仕事はしやすいです。

「データ活用の戦略策定ならインキュデータ」と言われる存在に

これからは、データ活用における戦略の重要性を社会に浸透させていきたいと考えています。データ活用に乗り出す企業が増える一方で、戦略策定のニーズはそこまでありません。インキュデータにご相談いただく場合も「CDPに興味がある」と、データ活用のツールが入り口になっているケースがほとんどです。こうした状況を改善するために、少しずつ実績を重ねて、戦略策定の重要性を認識していただき、インキュデータの知名度を高めたいと思っています。将来的には「データ活用の戦略を考えてもらえますか?」といった形で、私たちにご相談いただく案件を増やしたいです。

今後一緒に働きたいのは、お客さまの立場で物事を考え、ストーリーを構築できる方や、そのようなスキルを身につける意欲を持った方たち。もちろん、すでにデータ活用に知見がある方も歓迎しています。ただ私としては、データ活用はあくまでもお客さまのビジネス課題を解決する手段の1つに過ぎません。何より大切なのは、どのような世界をお客さまと一緒に目指すのか、その戦略について考えることです。このような考えに共感していただける方は、ぜひインキュデータに来ていただきたいです。

※こちらのインタビューは、2022年10月に行いました。(撮影場所 WeWork Ginza Six)

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