INCUDATA Magazine_000610_データプラットフォームとは?導入メリット・注意点・ポイントについて詳しく解説!
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データプラットフォームとは?導入メリット・注意点・ポイントについて詳しく解説! -

目次

データプラットフォームは、企業が保有する様々なデータを一元的に管理・活用するための基盤となるツールです。導入することで、データの一貫性を保ちつつ、迅速な分析や示唆を得たり、データを企業活動や施策に活用することが可能となります。

しかし、その効果を最大限に引き出すためには、導入のメリットだけでなく、注意点や導入のポイントもしっかり理解しておく必要があります。

データプラットフォームの概念から、その導入のメリット、注意点、そして実際の運用でのポイントまで、詳しく解説します。

データプラットフォームとは?

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データプラットフォームは、単なるデータ保管庫ではなく、データを活用するための様々な役割を持っています。大きく分類すると、以下の3つのレイヤーによる構造化が不可欠です。

  • データの蓄積(データレイク(Data Lake))
  • データの加工(データウェアハウス(DWH))
  • データの分析(データマート(Data Mart))

それぞれを表で整理します。

表1. データプラットフォームの役割と種類

項目 データレイク (Data Lake) データウェアハウス (DWH) データマート (Data Mart)
役割の定義 あらゆるソースから収集されたデータを一元的に蓄積する場所 データを整理・統合し、ビジネスルールに基づき構造化した基盤 DWHから特定の目的・部門用にデータを切り出したサブセット
データの状態 「生のデータ」 加工前の未整理な状態。将来的なAI解析等の可能性を保持 「クレンジング済」 重複排除や形式統一がされ、信頼性が担保された状態 「最適化済」 集計や加工が済んでおり、現場が即座に利用できる状態
活用目的 機械学習の学習データ、データサイエンティストによる探索的分析 時系列での業績比較、全部門横断のレポート、経営判断 特定部門(マーケ・営業等)でのKPI管理、迅速な意思決定

データプラットフォームは、まず組織が持つ多様なデータを一元的に集約する蓄積の役割を果たします。これにより、情報の断片化や重複を防ぎ、効率的なデータ管理が可能となります。次に、蓄積されたデータを必要に応じて加工する機能が備わっています。これにより、生のデータから有用な情報を引き出すことができます。

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データプラットフォームの導入メリット

ここでは、データプラットフォームの導入メリットについて解説します。

    • 多種多様なデータの統合・一元管理
    • 膨大なデータの加工と高速処理
    • データ分析・課題の抽出
    • セキュリティの高さ

それでは、1つずつ解説します。

多種多様なデータの統合・一元管理

データプラットフォームの導入メリットの1つ目は、多種多様なデータの統合・一元管理です。この統合により、データの断片化や情報の取りこぼしを防ぐことができ、より信頼性の高いデータベースを構築することが可能となります。

さらに、データプラットフォームは、整備されたデータを現場部門が迅速にアクセス・活用できるようデータを管理します。例えば、マーケティング部門が顧客の購買履歴や嗜好をリアルタイムで把握したい場合、データプラットフォームを通じて速やかに情報を取得し、適切な戦略を立案することができます。

これにより、組織全体の意思決定速度や柔軟性が向上します。また、データを即時に活用することで、ビジネスのチャンスを逃さず、競争優位性を維持・拡大することが期待できます。

膨大なデータの加工と高速処理

データプラットフォームの導入メリットの2つ目は、膨大なデータの加工と高速処理です。

まず、データプラットフォームを利用することで、組織が所有する膨大なデータから必要なデータだけを効率的に取り出し、分析に適した形に加工することができます。これにより、データの品質が向上し、分析の精度も上がります。

さらに、データプラットフォームは大量のデータを高速に処理できる能力を持っています。これにより、本来時間を要するデータ分析作業を迅速に行えるため、業務効率が大きく向上します。効率的なデータ処理は、コストの削減にも直結します。

データ分析・課題の抽出

データプラットフォームの導入メリットの3つ目は、データ分析・課題の抽出です。

まず、データプラットフォームは、データの収集から蓄積、加工、そして分析までの一連の過程を一貫してサポートします。これにより、データを活用する際に分析までの工程をスムーズに進められるため、意思決定に役立つ情報を迅速に取得することができます。

次に、データの取り扱いを一貫して行うことで、そのデータの信頼性が向上します。同一のプラットフォーム上でデータが管理されているため、異なる部署やプロジェクトで生成されるデータがバラバラになるのを防ぐことが可能です。その結果、データの正確性が保たれ、それを基にした分析も高い信頼性を保つことが可能です。

このような環境下でのデータ活用は、事業の課題や機会をより正確に洗い出す手助けとなります。組織全体の意思決定品質が向上し、よりデータドリブンな経営を実現することが期待できるのです。データプラットフォームの導入は、これらの価値を組織にもたらす重要なステップと言えるでしょう。

セキュリティの高さ

データプラットフォームの導入メリットの4つ目は、セキュリティの高さです。

現代のビジネス環境では、データの安全性は必須となっています。機密情報の流出やサービスの停止は、企業の信用やビジネスの継続性を大きく損なうリスクがあります。データプラットフォームは、これらのリスクを最小限に抑えるための独自の認証システムやセキュリティ機能を備えています。例えば、不正なアクセスを防ぐためのマルチファクター認証や、データの暗号化技術などが採用されています。

また、データプラットフォームは高パフォーマンスを保ちながら、十分な障害耐性も確保しています。これは、サーバやネットワークの冗長構成、データの定期的なバックアップ、障害発生時の迅速な復旧策など、多岐にわたる技術やプロセスによって実現できます。

これらの機能により、データプラットフォームは安全かつ信頼性の高いデータ管理と利用を実現しています。

データプラットフォーム導入における注意点

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ここでは、データプラットフォーム導入における注意点について解説します。

    • 個人情報漏洩の可能性があること
    • 最適なデータプラットフォームの選び方
    • 導入にあたり専門的知識・技術を持つ人材が必要

それでは、1つずつ解説します。

個人情報漏洩の可能性があること

データプラットフォーム導入における注意点の1つ目は、個人情報などの情報漏洩の可能性があることです。

データプラットフォームは高度なセキュリティ機能を有しているを持っているものの、情報システムには完璧なものは存在しないという認識が必要です。ハッキングの手法は日々進化し、予期しないリスクが常に潜んでいます。

このような背景から、データプラットフォームの導入・運用においては、システムのセキュリティ対策だけでなく、組織全体の情報管理の意識向上が求められます。従業員一人一人が情報漏洩のリスクを理解し、適切な取り扱いや管理を徹底することが、データの安全性や機密性を保つ上では必須です。

最適なデータプラットフォームの選び方

データプラットフォーム導入における注意点の2つ目は、最適なデータプラットフォームの選び方についてです。

データプラットフォームの導入は、単に新しいシステムを導入するだけではなく、導入目的に応じたデータの整理、既存システムとの連携など、多岐にわたるタスクが伴います。その全てを正確に理解し、適切に導入を進めるためには、データの専門知識はもちろん、プロジェクトマネジメントのスキルも必要とされます。

また、データプラットフォームの特性や機能、導入後の運用方法などを理解して最適なデータプラットフォームを選ぶ必要があります。

このような背景から、データプラットフォームの導入を検討する際は、十分な事前調査や、専門家の意見を取り入れることが推奨されます。

導入にあたり専門的知識・技術を持つ人材が必要

データプラットフォーム導入における注意点の3つ目は、導入にあたって専門的知識・技術を持つ人材が必要なことです。

まず、データの蓄積、統合、分析の方法、またそのためのシステムやツールの選択など、高度な技術的判断が求められます。単にデータプラットフォームを導入するだけでなく、それを適切に活用し、持続的に運用していくためのノウハウも必要とされます。

さらに、データを効果的に活用するためには、データや技術の側面だけでなく、データが実際に生成される現場の知識も欠かせません。現場の実情やニーズを理解することで、データ活用の方向性や優先順位を正確に定めることが可能となります。

このように、データプラットフォームの導入とその活用のためには、技術的な知識と現場の知識の双方が必要です。これらの知識を持つスタッフの育成や、外部の専門家との連携など、総合的なアプローチがデータ活用の成功へと導く鍵となります。

導入メリットと注意点を表で整理しました。

表2. データプラットフォーム導入のメリットと注意点

分類 項目 要点と期待される効果/対策
導入メリット データの一元管理 ・サイロ化を解消し「信頼できる唯一の情報源(SSOT)」を構築
・データアクセスを迅速化し、意思決定の速度を向上させる
高速なデータ処理 ・大規模データの収集・加工を高速化
・分析リードタイムの短縮とインフラ運用コストの最適化を実現
分析・課題抽出 ・一貫したデータパイプラインにより正確性を担保
・高精度なインサイト抽出により、データドリブン経営を推進
高度なセキュリティ ・暗号化や多要素認証、冗長構成により堅牢な基盤を構築
・高度なガバナンスで事業継続性を高め、リスクを最小化
導入の注意点 情報漏洩リスク ・技術的対策に加え、組織のリテラシー向上が不可欠
・厳格な運用ルール徹底で、漏洩リスクを軽減
最適な基盤選定 ・ビジネス目的に基づく要件定義が重要
・既存システムとの親和性や将来の拡張性を見据えた慎重な選定
専門人材の確保 ・技術と業務知識を兼ね備えた人材が必要
・外部連携や社内教育を通じた総合的な体制整備

データプラットフォームを導入するポイント

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ここでは、データプラットフォームを導入するポイントについて解説します。

    • 導入目的を明確化
    • 取り扱うデータの種類・処理方式を確認
    • データプラットフォームの全体像を把握する
    • 導入コストの把握
    • 複数のデータプラットフォーム導入も視野に入れる
    • 社内体制の整備

表3. データプラットフォーム導入のポイント

導入のポイント 具体的な検討内容と留意点
導入目的の明確化 業績向上や顧客体験の改善など、具体的なビジネス目標を設定する。各部門のニーズを事前に吸い上げ、現場で活用される基盤を設計する
データの種類・処理方式 構造化データ(売上等)と非構造化データ(画像・ログ等)の比率を特定する。データの特性に適した処理方式(ETL/ELT等)を選択し、活用効果を最大化する
複数ツールの併用検討 特定機能に強みを持つ複数のツールを組み合わせる。初期コストの抑制と、将来の技術進化に対する柔軟性を確保する
導入・運用コストの把握 初期構築費に加え、月額利用料や保守、コンサルティング費用を合算したTCO(総保有コスト)で検討する。投資対効果(ROI)を長期的な視点で算出する
プラットフォームの全体像 収集・処理・分析・保管の各ステップに必要な機能を網羅的に定義する。アーキテクチャ全体の一貫性を保ち、拡張性の高いシステム構成を目指す
社内体制の整備 IT部門と事業部門の連携体制を構築し、責任者を明確化する。ガバナンスと利便性のバランスをとりつつ、組織横断的なデータ活用を推進する体制を整える

それでは、1つずつ解説します。

導入目的を明確化

データプラットフォームを導入するポイントの1つ目は、導入目的を明確化することです。

まず、業績向上のためのデータ解析か、顧客のニーズに迅速に応えるためのデータベースの構築かなどの具体的な目標を設定します。

また、社内の各部門やチームのニーズに耳を傾けることで、実際の業務現場でのデータ活用の要望や問題点を洗い出すことができます。そして、これらの情報を基に、最適なデータプラットフォームの選定を行います。

取り扱うデータの種類・処理方式を確認

データプラットフォームを導入するポイントの2つ目は、取り扱うデータの種類・処理方式を確認することです。

データはその形式や特性によって、大きく「構造化データ」と「非構造化データ」の2つに分けることができます。

構造化データは、リレーショナルデータベースなどに格納されるデータで、テーブルや行、列という明確な構造を持っています。例としては、顧客情報や売上データなど、カテゴリーや数値などの明確な項目に分けられるデータが挙げられます。

一方、非構造化データは、テキストや画像、動画などの形式で存在し、特定の構造やフォーマットに縛られることなく、自由な形で情報が格納されています。ソーシャルメディアの投稿内容や、ウェブサイトのユーザレビュー、さらにはセンサーからの生データなどが該当します。

データプラットフォームを選定する際は、これらのデータの種類とその処理方法を考慮することが極めて重要です。構造化データを主に扱うのか、非構造化データを中心に分析するのかによって、最適なプラットフォームの選択が変わってきます。データの特性を理解し、それに適したプラットフォームを選ぶことで、データ活用の効果を最大化することができます。

複数のデータプラットフォーム導入も視野に入れる

データプラットフォームを導入するポイントの3つ目は、複数のデータプラットフォーム導入も視野に入れることです。

データプラットフォームという言葉は、一つのツールやサービスを指すだけではありません。実際、多くの企業や組織は、複数のツールやサービスを組み合わせてデータプラットフォームを構築しています。これにはいくつかのメリットがあります。

まず、複数のツールを組み合わせることで、各ツールの得意な機能や特性を最大限に生かすことができます。例えば、あるツールはデータの収集に優れ、別のツールはデータの分析や可視化に特化している場合、これらを連携させることで幅広い機能を持つデータプラットフォームを構築することが可能です。

次に、余分な初期コストの削減が見込めます。全ての機能を一つのツールで賄おうとすると、不必要な機能まで含まれることが多く、それに伴うコスト増が避けられません。しかし、必要な機能だけを持つツールを選び、組み合わせることで、効率的なコスト構造を実現できます。

また、複数のツールを組み合わせることで、後からの変更や追加が容易になります。ニーズの変化や技術の進化に応じて、柔軟に機能拡張やツールの変更が可能となり、長期的な運用においても柔軟性を保つことができます。

導入コストの把握

データプラットフォームを導入するポイントの4つ目は、導入コストの把握です。

データプラットフォームのシステム構築には、多岐にわたる費用が必要となります。システムの設計・導入にかかる初期費用、そしてシステムの運用・メンテナンスやアップデートに関連する月額費用などが発生します。

特に大規模な組織や複雑なデータの取り扱いが予想される場合、単にシステムを構築するだけでなく、適切にデータプラットフォームを活用するためのアドバイスやサポートが必要となることもあります。そのため、専門的な知識や経験を持つコンサルティング会社のサポートを求めることが考えられます。しかし、コンサルティング会社のサポートを受ける際には、そのサービスに応じた追加の費用がかかります。

したがって、企業や組織は、利用するデータプラットフォームの選定やコンサルティング会社の選択に当たっては、総予算を考慮するとともに、実際のニーズや期待する効果、そして長期的な運用コストなどを総合的に検討する必要があります。

データプラットフォームの全体像を把握する

データプラットフォームを導入するポイントの5つ目は、データプラットフォームの全体像を把握することです。

データプラットフォームの役割としては、大きく「収集」「処理」「分析」「保管」というステップが存在します。

これらのステップごとに求められる機能や技術は異なりますので、データプラットフォームを導入する際には、それぞれの要件をしっかりと洗い出し、最適な技術や機能を組み合わせて構築することが重要です。

社内体制の整備

データプラットフォームを導入するポイントの6つ目は、社内体制の整備です。

まず、データプラットフォームの運用・管理は専門的な知識や技術が要求されるため、IT部門やデータ解析部門など、専門性を持った部署が担当するのが一般的です。しかし、単に技術面のみを持つ部門が管理するだけでは不十分で、実際のビジネスの現場からの要望やフィードバックも必要となるため、関連する部門との連携も欠かせません。

次に、データプラットフォームの管理や運用に関する責任者を明確に指定することが重要です。この責任者は、データの取り扱い方針やセキュリティ方針を決定し、社内外の関係者とのコミュニケーションの窓口となる役割を果たします。

データプラットフォームの活用において、社内体制の整備や役割分担の明確化は、スムーズな運用とデータ活用の成功に向けた基盤となる要素です。

データプラットフォームに関するよくある質問(FAQ)

Q1: データプラットフォームを導入する最大のメリットは何ですか?

A1: 最大のメリットは、散在する多種多様なデータを一元管理し、リアルタイムでの高度な分析と迅速な意思決定を可能にすることです。これにより、現場の担当者が即座に顧客ニーズを把握し、戦略を立案できる環境が整います。

Q2: 導入時に失敗しないための注意点はありますか?

A2: システムのセキュリティ対策だけでなく、専門知識を持つ人材の確保と社内の情報管理意識の向上が不可欠です。また、導入自体を目的化せず、解決したいビジネス課題(導入目的)を明確にすることが成功の鍵となります。

Q3: 自社に最適なデータプラットフォームを選ぶポイントを教えてください?

A3: 扱うデータが「構造化データ(数値等)」か「非構造化データ(画像・テキスト等)」かを確認し、目的に応じた処理能力を持つツールを選ぶことが重要です。また、単一のツールにこだわらず、複数のサービスを組み合わせて柔軟な基盤を構築する視点も有効です。

まとめ

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本記事では、データプラットフォームの概要・導入メリット・注意点・ポイントを中心に解説しました。データを意味ある形でビジネスに活用するためには、自社に合ったデータプラットフォームを導入する必要があります。

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