
ダッシュボードによるデータ分析とは?基本機能やメリット・設計ステップ・おすすめツールを解説 -
業務のデジタル化が進む中で、企業が扱うデータは日々膨大になっています。購買チャネルの多様化や情報接点の拡大によって、顧客の全体像を把握することが難しくなっているのはもちろんのこと、売上低迷の要因分析やコスト構造の見直し、在庫や人員配置の最適化といった経営全般の判断にもデータの活用が不可欠となっています。
「売り上げが伸びない理由が分からない」
「どの部門が非効率なのか見えづらい」
「会議のための報告資料作成に時間がかかる」
こうした課題を抱える企業も少なくありません。このような複雑な状況を打開する手段として注目されているのが「ダッシュボード」の活用です。
売上データや顧客情報、業務プロセス、マーケティング指標など、部門ごとに分散している情報を一元化し、リアルタイムに可視化することで、感覚や経験に頼らない、データドリブンな意思決定を実現できます。
本記事では、ダッシュボードを活用したデータ分析を検討するにあたって把握しておくべき基本機能と役割、導入のメリット、設計・運用のステップ、さらにはおすすめのBIツールまで、初めての方にも分かりやすく解説します。
ダッシュボードとは何か?その基本と役割
ビジネス環境が複雑化し、日々の意思決定にスピードと正確さが求められる現代において、データを可視化・分析するツールとしてダッシュボードの重要性が高まっています。
ここでは、ダッシュボードの定義と目的およびレポートの違いを解説していきます。
ダッシュボードの定義と目的
ダッシュボードとは、企業活動に必要なさまざまなデータをリアルタイムで集約し、視覚的に表示することができるツールです。
数値やグラフを用いて、現在の状況や目標の達成度を直感的に把握できることが最大の特徴です。これにより、データをもとにした迅速かつ的確な意思決定が可能となり、組織内の共通認識の形成にも貢献します。
たとえば営業部門であれば、売上進捗やKPIの達成状況をひと目で確認でき、マーケティング部門ではキャンペーンごとの反響やWebサイトのアクセス状況を瞬時に把握するといったことが可能になります。
ダッシュボードとレポートの違い
ダッシュボードと、紙や静的なExcelなどによる従来のレポートとの違いとして、視認性やリアルタイム性、インタラクティブ性が挙げられます。
従来のレポートでは、情報が複数のシートや表に分散しているため、「どこにどのデータがあるのか」が直感的にわかりづらく、必要なデータを探し出すのに時間がかかることが多々あります。一方で、ダッシュボードであれば、データがグラフィカルに整形され、必要なデータをすぐに把握することができます。
また、従来のレポートでは難しかったリアルタイムでのデータ集計も、ダッシュボードであれば実現できます。
さらにダッシュボードでは、意思決定に必要な情報を把握するために画面上でインタラクティブに掘り下げて分析できるため、従来のレポートに比べて分析の精度や速度を向上させることができます。
関連記事:BIツールにおけるダッシュボードとは?主要な機能・導入メリット・設計方法・活用事例について詳しく解説!
データ分析のためのダッシュボードの基本機能
ここでは、ダッシュボードがビジネスにおける意思決定を強力にサポートする上で重要な要素となる、三つの基本機能について紹介します。
ドリルダウン・ドリルスルー機能
表面的な数値だけでは、現場で何が起きているのかを把握するのは難しい場合があります。そこで活用したいのが、ドリルダウンやドリルスルーと呼ばれる機能です。
ドリルダウンは、表示された集計データをより詳細な階層に掘り下げていく機能で、たとえば売り上げの数値を月別→週別→日別→店舗別へと段階的に分解していくことができます。
一方、ドリルスルーは関連する外部データやほかのダッシュボードにリンクし、分析の幅をさらに広げる機能です。
これらの機能を活用すれば、数値の背後にある要因を探り、課題の本質に迫ることが可能になります。
単なる可視化にとどまらず、「なぜこの数値になったのか」を探る分析に踏み込むことで、課題解決のスピードが飛躍的に高まります。
レポート自動化・エクスポート機能
日々の業務でよくある課題のひとつが、定型レポートの作成にかかる手間と時間です。ダッシュボードには、定期的なレポート作成を自動化する機能が備わっているものが多く、業務効率を大幅に改善できます。
たとえば、毎週月曜日の午前9時に先週の営業実績レポートを関係者に自動配信したり、PDFやExcel形式でのエクスポートをワンクリックで実行できるなど、手作業による集計やフォーマット調整の負担を軽減します。
この自動化により、担当者はレポート作成に時間を取られることなく、本来注力すべき戦略的な業務にリソースを集中できるようになります。
アラート機能
ダッシュボードのもうひとつの強力な機能が、アラート通知です。これは、あらかじめ設定した条件に応じて、異常値やKPI未達成などの状況を関係者にリアルタイムで通知する仕組みです。
たとえば、在庫数が閾値を下回った場合や、Web広告のクリック率が一定水準を超えた場合などに、メールやSlack通知などで即座にアラートを受け取ることができます。
これにより、現場での対応が遅れるリスクを最小限に抑え、迅速な意思決定と行動につなげることができます。
関連記事:経営ダッシュボードとは?メリット・必要な要素・作り方・注意点について詳しく解説!
ダッシュボードでデータ分析をする四つのメリット
ダッシュボードは、企業が日々の業務の中で発生する膨大なデータを有効活用するための強力な武器となります。ここでは、特に重要な四つのメリットを詳しく紹介します。
リアルタイムでの状況把握が可能になる
多くのビジネスシーンにおいて、迅速な判断が求められる場面は少なくありません。ダッシュボードを活用することで、売上・在庫・広告パフォーマンスなどの最新情報をリアルタイムで確認でき、状況の変化に即座に対応することができます。
たとえば、小売業であれば時間帯別の来店数や売上推移を逐次チェックすることで、商品の補充やスタッフ配置の調整を効率よくタイムリーに行うことが可能になります。
これにより、機会損失を防ぎ、業務全体のスピード感を高めることができます。
チーム全体での共通認識を形成できる
部署や担当者によって情報の見方や解釈がバラバラでは、正確な意思決定を行うことが困難になります。ダッシュボードを用いてデータを可視化し、全メンバーが同じ画面・同じ数値を確認できるようにすることで、チーム内での共通認識が生まれます。
たとえば営業チームであれば、案件の進捗状況や商談ステージの分布を共有し、どの案件にリソースを集中すべきかを全員が理解することができます。
このような情報の透明性は、組織の一体感を醸成し、部門を横断した協力体制の構築にもつながります。
KPIの可視化とトラッキングが容易になる
ビジネスにおいて成果を測る基準となるのがKPI(重要業績評価指標)です。ダッシュボードでは、これらのKPIをひと目で確認できるように表示することで、目標達成に向けた進捗管理が簡単になります。
たとえば月間売上目標に対して現在どの地点にいるのか、どの担当者が成果を上げているのかといった情報を、グラフやゲージなどで視覚的に把握できます。
これにより、KPI未達に対して早期に手を打ったり、優秀なパフォーマーを発見してナレッジを展開したりすることが可能になります。
データ集計とレポーティング工数を大幅に削減できる
従来のレポート作成では、手動での集計作業に多くの時間が費やされてきました。ダッシュボードを導入すれば、必要なデータは自動で取り込まれ、可視化されたレポートがリアルタイムで生成されます。
これにより、担当者は毎週の会議資料作成や月次報告書の作成といった業務から解放され、より価値の高い業務に集中することができます。また、ミスの削減にもつながるため、報告の精度や信頼性も向上します。
関連記事:データ分析の代表的な目的は?目的を明確化すべき理由も解説
データ分析に効果的なダッシュボードの設計ステップ
ダッシュボードを導入し、効果を発揮するには、ビジネスの目的や現場のニーズに合った設計が不可欠です。
ここでは、成果につながるダッシュボードを構築するためのステップを、実務目線で順を追って紹介します。
ステップ1:目的の明確化とユーザの特定
ダッシュボード設計の第一歩は、「なぜダッシュボードを作るのか」という目的を明確にすることです。
KPIの達成状況をモニタリングしたいのか、業務改善の兆しを早期に察知したいのか、それとも全社の進捗を俯瞰したいのか。目的が曖昧なまま設計を始めてしまうと、結果的に、使われないダッシュボードになってしまいます。
同時に、利用するユーザ層の明確化も不可欠です。経営層向けか、現場の担当者向けか、ITリテラシーの高低や業務で使う頻度に応じて、必要とされる情報の粒度や表示方法は大きく異なります。
ポイント
- ダッシュボードの利用目的を一文で言語化する
- 想定ユーザの職種や業務内容を整理し、関心のある指標を洗い出す
ステップ2:KPIの設定と指標の選定
目的とユーザが明確になったら、それに紐づくKPI(重要業績評価指標)を設定します。
KPIはビジネスゴールに直結する指標でなければ意味がありません。売上、利益率、LTV(顧客生涯価値)、離脱率など、業種や部門ごとに適切な指標を選定し、測定可能な形に落とし込む必要があります。
さらに、KPIに連動するサブ指標(例:売り上げの構成比や案件数)も合わせて設計しておくと、ドリルダウン機能との連携がスムーズになります。
ポイント
- ビジネスゴールに直結する具体的なKPIを設定する
- KPIと現場指標の階層構造を意識して設計する
ステップ3:必要なデータの収集と整理
KPIが決まったら、それを支えるためのデータソースを洗い出し、正確かつタイムリーに取得できるようにします。
既存のCRM、ERP、MAツール、Webアナリティクスなど、多岐にわたるシステムから必要なデータを抽出するためには、データ項目の定義統一や形式の正規化が不可欠です。
この段階でよくある落とし穴が、取得できるデータと必要なデータがずれていることです。実際の業務フローと照らし合わせて、意味のあるデータに絞り込むことが重要です。
ポイント
- 各KPIを算出するために必要なデータ項目を洗い出す
- データの粒度(例:日次・週次)や取得方法(API・バッチ連携)を明確にする
ステップ4:ダッシュボードの設計
最後に、可視化そのものの設計に移ります。ダッシュボードは、見ることがゴールではなく、見て次にどうするかを判断できるようにすることが重要です。
そのため、重要指標を一目で把握できるレイアウト、直感的に操作できるUI、フィルタやインタラクションの工夫が欠かせません。
また、ダッシュボードは一度作って終わりではなく、運用中に発生するニーズの変化に対応できるような柔軟性を持たせておくことも重要です。
ポイント
- アクションにつなげるための表示
- 実際のユーザにヒアリングやレビューを行い、改善を重ねる
関連記事:ダッシュボードの作り方を9つのステップで解説!成功のポイントも紹介
ダッシュボードを搭載するBIツールの選定ポイント
ダッシュボード機能を最大限に活用するには、ダッシュボードを搭載するBIツール(ビジネスインテリジェンスツール)そのものの選定が極めて重要です。ここでは、導入前に検討すべき代表的なポイントを順に解説します。
クラウド型 vs オンプレミス型
BIツールを選定する際に最初に検討すべきポイントが、その提供形態です。クラウド型とオンプレミス型にはそれぞれ異なる特性があり、自社の業務環境やITポリシーに応じた選択が求められます。
クラウド型のBIツールは、インターネット接続があればすぐに使い始めることができ、ソフトウェアのアップデートも自動で行われるため、常に最新の機能を活用できるというメリットがあります。
導入や運用の負荷が軽く、リモートワークや拠点間の連携にも柔軟に対応できる点から、中小企業やスタートアップでも導入しやすい選択肢となっています。
一方で、セキュリティ要件が厳しい企業や、インフラを自社で完全に管理したいというニーズがある場合には、オンプレミス型が適しています。自社のサーバ環境内にシステムを構築することで、外部接続を制限しながら安定的な運用が可能となります。
ただし、その分初期構築や保守の手間がかかるため、人的・技術的リソースを十分に確保できる企業に向いていると言えます。
ユーザビリティ(操作性)の比較
BIツールを日常的に使うのは、必ずしもIT部門の専門家とは限りません。営業、マーケティング、経営層など、データの可視化や分析を必要とする多様な職種の人々が扱うことを考えると、操作性の高さは極めて重要な選定基準になります。
優れたBIツールは、直感的なインターフェース設計がなされており、ユーザが迷うことなく必要な情報にアクセスできるよう設計されています。ドラッグ&ドロップでグラフを作成したり、フィルターを簡単に追加できたりする機能は、専門知識がないユーザにとって非常に大きな利点です。
また、社内にツールに詳しい人材がいない場合には、操作説明やチュートリアルが充実しているかどうかも判断材料になります。
さらに、ツールによっては多言語対応やスマートフォンでの閲覧最適化といった付加価値も提供しており、利用シーンに応じた使いやすさを実現しているかどうかが、定着率を大きく左右します。
コスト比較(ライセンス・運用費用)
BIツールは導入時の一時的な費用だけでなく、継続的な運用費用まで含めてトータルでのコストを考慮する必要があります。
一般的に、クラウド型では月額もしくは年額でのライセンス料金が発生し、ユーザ数や使用する機能範囲によって課金体系が異なるため、実際に想定される利用シーンと照らし合わせてシミュレーションすることが重要です。
一方で、オンプレミス型の場合は初期のライセンス費用とインフラ構築にかかる投資が大きくなる傾向にあります。さらに、保守・運用を社内で担うことになるため、定期的なアップデート対応やトラブルシューティングに必要な人的コストも加味しなければなりません。
また、ツールによっては特定のデータソース接続や高度な分析機能の利用に追加課金が発生することがあります。
安価なベースプランで導入を始めたとしても、使いたい機能を全て揃えると結果的に高額になるケースもあるため、価格だけにとらわれず長期的な投資効果を冷静に見極める姿勢が求められます。
データソース・コネクタの対応範囲
BIツールは、社内外のさまざまなデータを統合・可視化することが目的である以上、どのデータソースと連携できるかという対応範囲の広さは非常に重要です。
CRM、SFA、会計ソフト、マーケティングオートメーション、Webアクセス解析など、自社の使用している業務システムと連携できることが理想です。
特に近年ではSaaSの活用が進み、企業が導入しているツールの数も種類も増えていることから、BIツール側のコネクタ対応状況やAPI連携機能の柔軟性が、導入後の利便性を左右します。
仮に連携機能が不十分な場合は、CSVでの手動アップロードや別途ツールを導入する必要が生じ、かえって手間やコストが増える可能性もあります。
今後新たなシステムを導入することを想定している企業であれば、拡張性や将来的な互換性も視野に入れてツール選定を行うべきだといえます。システム連携に強いBIツールを選ぶことで、ダッシュボードが常に最新のデータを反映し、意思決定の精度を高める強力なツールとなります。
関連記事:KPIダッシュボードとは?概要・メリット・活用方法・選び方について詳しく解説!
おすすめのBIツール六選
ここまでダッシュボードの役割や設計ポイント、ツール選定の基準について紹介してきましたが、実際に導入するとなると、どのBIツールを選べばよいか悩む方も多いはずです。
市場にはさまざまなBIツールが存在し、それぞれに強みや特色があります。ここでは、顧客データの可視化や施策の効果検証など、具体的な業務課題に対応できる代表的なBIツールを六つ紹介します。
Microsoft Power BI
Microsoft製品と高い親和性を持つPower BIは、Excelユーザにとって馴染みやすい操作性が魅力です。Dynamics 365とのネイティブ連携やAIによる予測分析機能、定型レポートの自動更新など、日常業務での実用性が非常に高いツールです。費用対効果に優れており、特にMicrosoft環境下でのデータ活用を推進したい企業には理想的な選択肢といえます。
Tableau(タブロー)
データの視覚的探索において高い評価を受けているのがTableauです。Salesforceとのネイティブ連携を活用すれば、営業活動や顧客対応のデータをスムーズに統合し、詳細な分析や仮説検証が可能になります。アドホック分析に優れており、現場での意思決定スピードを上げたい企業に向いています。直感的なUIと豊富なテンプレートにより、初心者でも導入しやすい環境が整っています。
Looker Studio
Googleが提供するLooker Studio(旧Google Data Studio)は、Google AnalyticsやGoogle広告などのデータと親和性が高く、マーケティング用途での活用が進んでいます。
ウェブベースで手軽に操作でき、共有性にも優れるため、社内外でのレポートの共同作成や配布にも向いています。予算を抑えつつ、データ活用の第一歩を踏み出したい企業に適したツールです。
Qlik Sense
Qlik Senseは、連想技術を活用した独自のデータ探索手法を採用しており、ユーザが自由にデータの関係性を発見していくことができます。
AIを活用したインサイト提示や大規模データへの対応力も備えており、複雑なビジネス課題を抱える大企業での導入実績も豊富です。REST APIなどによる柔軟な外部連携も可能で、データドリブン文化の定着を目指す組織にフィットします。
Domo
DomoはBIの枠を超えた統合型のクラウドプラットフォームで、データの取得から可視化、共有、活用までをワンストップで行える点が大きな特長です。
SalesforceやHubSpot、Marketoといった主要なCRM・MAツールとの連携もスムーズで、リアルタイムな情報共有が求められる組織にとっては大きな武器になります。
さらに、データアプリの構築やワークフロー自動化といった高度な活用にも対応できるため、データ活用の幅を広げたい企業に適しています。
Yellowfin
Yellowfinは、自然言語によるレポート生成機能や既存アプリへの埋め込みBI機能に強みを持つツールです。
ストーリーテリングやアラート通知など、視覚的に訴える情報提供が得意で、レポートの受け手にとって直感的に理解しやすいダッシュボードを構築できます。
組み込み型BIを重視するSaaS企業や、社内外の利用者に対してダッシュボードを提供したい組織に適しています。
比較表
ツール名 |
主要な顧客データ分析機能 |
使いやすさ(評価/コメント) |
価格モデル |
主な利用シーン/ユーザ |
Power BI |
Microsoft連携、AIインサイト、定型レポート、リアルタイム更新 |
優(Excel類似、ただしDAX/Power Queryは学習要) |
無料(無料版あり、Pro/Premium) |
Microsoft製品ユーザ、コスト効率重視、標準レポート/ダッシュボード中心の組織 |
Tableau |
強力なビジュアル探索、アドホック分析、複数ソース統合 |
良(基本操作は容易、高度機能は学習曲線あり) |
有料(役割別ライセンス) |
データの深い探索を行いたいユーザ、Salesforce中心の組織 |
Looker Studio |
Google連携(GA, Ads等)、共有容易性、ウェブベース |
優(非常に直感的で容易) |
無料(Pro版あり、コネクタ/基盤費用別途) |
Google Marketing Platformユーザ、予算重視、レポート共有・共同作業中心の組織 |
Qlik Sense |
連想技術による探索、AIインサイト、大規模データ対応 |
良(連想モデルに慣れが必要な場合あり) |
有料(ユーザライセンス) |
データの関連性を深く探索したいユーザ、複雑な分析、大規模導入 |
Domo |
統合プラットフォーム(BI+統合)、広範な接続性、コラボレーション |
良(多機能なため学習曲線あり) |
有料(クレジットベース、見積もり) |
多数のデータソース統合が必要な組織、データ共有・アプリ構築も視野に入れるユーザ |
Yellowfin |
自然言語クエリ、ストーリーテリング、アラート、埋め込みBI |
良(操作は視覚的だが構築には知識が必要) |
有料(ユー・/機能ベースのライセンス) |
埋め込みBIニーズのあるSaaS企業、ノンテクユーザへの共有が重要な組織 |
関連記事:使われるダッシュボードを作るための要件定義と運用設計
まとめ
ダッシュボードは、単なる情報の可視化にとどまらず、業務改善や戦略判断を支える重要なツールです。そしてその力を最大限に引き出すには、自社の目的や業務に合ったBIツールの選定が欠かせません。
導入のしやすさ、操作性、データ連携の柔軟性、拡張性といった観点から、自社に最適なBIツールを選び、ダッシュボードを業務に根付かせることが、これからの時代におけるデータ活用の成功を左右する鍵となるでしょう。
インキュデータでは、お客さまの目標達成を支援するダッシュボード活用のご支援をしています。上で述べたステップに沿った設計から、更なる活用に向けた取得データの拡充まで、データ活用にお困りのお客さまはぜひ一度ご相談ください。